腕や脚の痺れ、指先の不快感への対処と鍼灸治療の効果
腕をこの角度に動かすと痺れる・・・
何となく痺れのような重怠いような違和感が続いている・・・
病院で検査をしてみたが、ストレスや肩凝りが原因では無いか?と伝えられた。
など、症状の強さや状態は千差万別ですが、筋肉の凝りや血行不良により痺れや重怠いような不快感が現れることがあるため、このような際には鍼灸やマッサージを1度受けられることをお勧め致します。
しかし、末梢神経障害や病気が原因の場合には神経の死滅が進み、痺れや痛みなどが弱くなったり消失することがありますため、しっかりと原因を見分ける必要があります。
今回はそんな痺れ(しびれ)に関して綴らせていただきます。
痺れの原因
痺れを誘発する原因として、
- 何か隠れた疾患(病気)が原因で生じる痺れ
- 神経が圧迫されることで生じる「神経性」の痺れ
- 血管が圧迫されることで、神経への血行が悪くなる「血管性」の痺れ
の大きく3つに分けられます。
痺れを起こす病気は、部位や性状(どのような姿勢で痺れるか、安静時にも痺れるか)の他に、痺れ以外にも伴っている症状はないか?などから原因を特定して行くため、病院を受診される前に今一度どのような場合に痺れるかを知っておくことをお勧め致します。
また、「神経性の痺れ」と「血管性の痺れ」は一緒に起こることもあり、最も代表的な例として長時間の正座が挙げられます。
まずは病院での検査をお勧めします。
腕や脚の痺れや指先の不快感には、隠れた病気が原因の場合や末梢神経障害が原因の場合がございます。
病気はもとより、末梢神経障害は進行することにより神経の死滅が進み、痺れや痛みなどが弱くなったり消失することがあります。
そのため、本当に神経障害が改善した場合と進行した場合とを見分けなければなりません。
病気が原因の痺れも数多く、
- 椎間板ヘルニア、骨粗しょう症など:
腰痛や脚の痺れが現れる。 - レイノー病:
手や足先が冷えた際に指先が白くなり痺れが現れる。 - 脳卒中の始まり:
痺れや頭痛、呂律が回らないなどの症状を伴う場合がある。 - アルコール性神経障害:
ビタミンB郡(ビタミンB1)がアルコール代謝に使われてしまうことでビタミンB1欠乏症へと繋がる恐れがあります。 - 糖尿病:
血糖値の高い状態が続くことで、手足の先など末梢の細い神経から始まる末梢神経の障害や自律神経の障害が起こります。
高血糖状態により神経に栄養を供給する細い血管が詰まることで、神経が部分的に死滅するために発症すると考えられています。
そのため、血糖コントロールすることで、神経障害は改善傾向を示すこともあります。 - 末梢神経障害:
他の疾患に付随して起こる場合もあれば、末梢神経障害のみ発症することもあります。
その中でも、糖尿病に付随して起こることが多数あるため、糖尿病の随伴症状として認知されている傾向があります。
末梢神経障害の症状として、- 指先の違和感
- 足の裏に紙が貼りついた感じがする
- 足が攣りやすい、こむら返りが起こる
などの症状を感じる方がおります。
このような場合に鍼灸やマッサージがお勧めです
- 病院で診察を受けたが異常は無かった
- 肩凝りやストレスが原因では無いかと伝えられた
このような場合には1度鍼灸やマッサージを受けられることをお勧め致します。
肩凝りなどの筋肉が緊張して神経を圧迫することで痺れが現れることもあり、神経を圧迫している筋肉を緩めることで改善するケースや、ストレスなどによる自律神経の乱れや血行不良を整えることで改善するケースもございます。
当室をご利用頂いている方にも、お仕事が多忙でストレスフル状態が続く事で肩凝りの悪化や自律神経が乱れ、睡眠が浅くなり指先だけ常に痺れを感じる!と仰られていたご利用者様がいらっしゃいました。
肩凝りを含め全身整えると同時に指先の血行を改善し、痺れが緩和した(無くなった)ケースがございます。
そのため、原因不明やストレスと伝えられた際には1度鍼灸マッサージを受けられることをお勧め致します。
最後に
筋肉の凝りや血行不良などが原因の痺れに対し、鍼灸マッサージでの改善に期待が持てます。
しかし、病気が原因の場合や末梢神経障害の場合などの際には神経の死滅が進み、痺れや痛みなどが弱くなったり消失することがありますため、しっかりと原因を見分ける必要があります。
そのため、病院での診察を行った後に原因不明やストレスと伝えられた際に鍼灸を試される事をお勧め致します。
この記事の著者

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『白金のかかりつけ鍼灸院』を目指し日々鍼灸臨床に励んでおります。
鍼灸治療は様々な症状の改善へ効果が期待できる一方、効果の期待出来ないものや病院での治療を優先した方が良いケースもございます。
当治療室では、鍼灸適応の判別やご利用者様に最善の治療方法をご提案させていただきます。
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