膝関節痛への対処と鍼灸治療の効果
正座や階段の昇り降りで痛みが現れる「膝関節痛」
膝の痛みは、加齢による関節の変化や外傷、筋肉の硬さなど、さまざまな要因によって起こります。
原因が筋肉にある場合には、鍼灸で筋肉の緊張を緩めることが効果的です。
今回は膝関節痛への対処方法や鍼灸の効果についてご紹介いたします。
膝関節とは
太ももの骨(大腿骨)、すねの骨(脛骨)、膝のお皿(膝蓋骨)によって構成される関節です。
膝関節の周囲には、骨や筋肉のほかに、衝撃を吸収するための関節軟骨や半月板が存在ため、これらのどこに問題が生じても症状は現れます。
症状
膝の痛みや腫れ、動かしづらさが主な症状です。
痛めた当初は運動時に痛むことが多く、進行すると安静時にも違和感が現れます。
患部に熱感や腫脹を伴う場合には、炎症が疑われるため、整形外科の受診を検討する必要があります。
原因
外傷、加齢、病気、筋肉の問題が考えられます。
外傷
転倒や交通事故によって膝関節の組織が損傷します。
膝関節は、捻れや横方向の力に弱いため、外傷の場合には靱帯や半月板の損傷リスクがあります。
加齢
軟骨の摩耗によって生じる「変形性膝関節症」が代表的で、加齢に伴って発症しやすい疾患です。
病気
痛風や関節リウマチ、腫瘍などが原因となる場合もあります。
筋肉の問題
大腿四頭筋や膝窩筋、内転筋群の過緊張により、関節への負担が増加して痛みが現れます。
画像検査で明確な異常がない膝痛では、筋肉の問題が疑われます。
治療方法
保存療法が中心です。
体重管理を行い、膝への負担軽減を図ります。
痛みが強い場合には消炎鎮痛薬を、症状が重度の場合には外科的療法が検討されます。
保存療法を行っても痛みが続く方や、筋肉の緊張が関与している方には、鍼灸もおすすめです。
鍼灸の効果
鍼灸には筋肉の緊張を緩和して、神経の過敏性を整える作用があります。
大腿四頭筋や内転筋群が緊張すると、膝関節に負担がかかり、痛みが現れることがあります。
鍼灸で、関与する筋緊張を緩めることは、膝関節周囲の負担を軽減し、症状の緩和につながります。
また、痛みを抑制する神経系(下行性疼痛抑制系)への作用が示唆されており、慢性化している痛みの緩和が期待できます。
施術を検討する目安
整形外科で診断・治療を行なった後も、
- 一定の動きで痛みが現れる
- 温めるとつらさが軽減する
- 筋肉の張りや硬さが残っている
このような場合には、鍼灸を検討する目安となります。
鍼灸を受ける際の注意点
鍼灸は比較的安全性の高い施術とされていますが、お身体に鍼を用いる以上、内出血やだるさなどの反応がみられることがあります。
副反応については『鍼灸の副反応(内出血やだるさ)について』もあわせてご確認ください。
こうした特徴を踏まえたうえで、症状や体調に応じて施術を検討していくことが大切になります。
当室の考え方
膝関節痛には、化膿性関節炎や骨折など、整形外科での診断・治療を優先するものがあります。
そのため当室では、必要に応じて医療機関の受診をお願いしています。
一方で、受診後も症状が続いている、といった方も少なくありません。
私はそのような不調を「仕方ない」と諦めてほしくありません。
鍼灸は万能ではありませんが、検査で捉えきれない身体の不調に対してアプローチすることが可能です。
だからこそ当室では、お身体全体を丁寧にみつめ、検査結果だけではわからない、一人ひとりの「つらさ」に向き合うことを何より大切にしています。
この記事の著者

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鍼灸師/港区白金で開業8年
安心してご相談いただける鍼灸院を目指し、日々施術に取り組んでおります。
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