不安神経症への対処と鍼灸治療の効果

強い不安感や恐怖心から日常生活に支障をきたしてしまう「不安神経症」

そんな不安神経症はストレス原因の排除や諸症状緩和がとても効果的で、鍼灸を取り入れることでストレス緩和や肩こりなどの肉体的な緩和、自律神経を整えるなど様々な効果を期待することができます。

今回はそんな不安神経症について綴らせていただきました。

不安神経症とは

不安神経症は日常生活の中に潜む不安や恐怖心を強く継続して感じることで、日常生活に支障をきたしてしまう症状です。

自動車の運転を例にしますと、
「ご自身の運転中に他の自動車に衝突されてしまったらどうしよう・・・」
といった現実に起こり得る不安事象にも、通常であれば「追突されることを心配しても仕方がない」と不安感をコントロールできるのに対して、不安神経症にお困りの場合には恐怖で外出(運転)できない状態となってしまいます。

このように最悪な状況を想像してしまうことで不安や焦りを助長してしまい、社会生活にまで影響を及ぼしてしまいます。
不安神経症は若い女性に多く見受けられる傾向があり、男性の約2倍との報告もございます。
そのため、10代の方でも日常生活に支障をきたす程の不安を感じる場合には1度メンタルクリニックや心療内科の受診をお勧め致します。

不安神経症の症状

決まった場所や特定の状況で精神的な症状や身体的な症状が現れる傾向があります。

一度そのような場所や状況で症状が現れてしまうと「また症状が現れるのでは・・・」と不安や恐怖心をより強く感じてしまうことで悪循環になってしまいます。

そのため、また起きるかもしれない不安で日常生活が送り辛いことが特徴です。

代表的な症状が下記になります。

精神的な症状

  • 強い不安感がある
  • 緊張が続き、気持ちの切り替えが出来ない
  • イライラする事が増えた、落ち着きがなくなった

身体的な症状

  • 首肩など筋肉の凝り
  • 不安感による動悸や震え
  • 腹痛や吐き気
  • 不眠や頭痛

うつ病や心配症との違い

不安を生じる「うつ病」や「心配症」と違いが分かりづらく、注意して確認する事が重要になります。

鬱病との違い

鬱病も気分の落ち込みや意欲低下など抑うつ症状が挙げられますが、鬱病は回復するに連れて症状が緩和する傾向があります。
対して、不安神経症は特定の状況に恐怖や不安を感じ、その状況を回避しようとする事で更に不安感が強くるなる傾向があります。
また、不安神経症の方には鬱病を併発するケースも多く、逆に鬱病の方が不安神経症を併発するケースも知られているため注意が必要です。

心配症との違い

心配性は「几帳面」や「細かい」といった、その方の性格として考えられております。
几帳面や細かいことで小さなことでも気になってしまう・・・といったこともあるかと思いますが、1番の違いは「日常生活への支障があるか」になります。

原因

原因は未だ解明されておりません。
代表的な原因として「脳機能の問題」と「心理的な問題」が挙げられておりますが両者は複雑に絡み合っているとされております。

脳機能の問題

脳の機能障害により生じていると考えられているケース。
ストレスを緩和して精神を安定させる「セロトニン」というホルモンの分泌不足により、不安や恐怖心を強く感じてしまうのではないかと考えられております。

心理的な要因

人前で恥ずかしい思いをした・・・などトラウマ経験が、再度同じ状況になった際に「同じ失敗をしたくない」と強い恐怖心や不安へ変わることで、動悸や震えといった症状を発症させてしまいます。

治療と予防

まずは現在の状況確認(診断)を行い、薬物療法や精神療法を行います。
また、薬物療法や認知行動療法と併用した鍼灸治療もお勧めです。


不安神経症の診断項目には様々な項目があるため、正確な診断は心療内科の受診をお願い致します。

薬物療法

  • ストレスを緩和して精神を安定させる「セロトニン」というホルモンの働きを活発にする薬
  • 脳の興奮を抑える抗不安薬

が代表的です。

精神療法

精神療法では「認知療法」「行動療法」など様々な精神療法の中からご本人に合った方法を医師と相談の上で決めて行きます。

認知療法

不安や恐怖心は「自分の考え方の癖である」と捉え、認知や思考を修正していく方法です。

行動(暴露)療法

不安や恐怖感を克服するために、心理療法士などと一緒に恐怖の原因に直面させる治療法です。
例えば閉所恐怖症の場合に、心理療法士と一緒にその場所を訪れ自信を付けていく方法です。

鍼灸治療

鍼灸は自律神経やホルモンバランスを整える作用があり、ストレスに対応できる体作りを期待する事ができます。
また、不安神経症の症状にもある

  • 肩こりや筋肉の緊張
  • 不眠や頭痛
  • 腹痛や吐き気

といった症状の緩和にも期待する事ができます。
そのため、薬物療法や認知行動療法に併用して鍼灸治療を取り入れられることをお勧め致します。

まとめ

過労やストレスにより心のバランスが乱れてしまう「不安神経症」は、適切な診断と治療(薬物療法・認知行動療法)が大切になります。
また、鍼灸治療を併用することでストレスに強いお身体づくりや諸症状の緩和を期待する事ができます。

過剰なストレスや心のバランスの乱れを整え、本来のバランスを取り戻す一助になれますと幸いです。

この記事の著者

中島 裕(Nakajima Yutaka)
中島 裕(Nakajima Yutaka)
『白金のかかりつけ鍼灸院』を目指し日々鍼灸臨床に励んでおります。

鍼灸治療は様々な症状の改善へ効果が期待できる一方、効果の期待出来ないものや病院での治療を優先した方が良いケースもございます。

当治療室では、鍼灸適応の判別やご利用者様に最善の治療方法をご提案させていただきます。

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