打撲、捻挫への対処と鍼灸治療の効果
日常生活で誰もが遭遇する「打撲」や「捻挫」。
痛めた直後はRICEと呼ばれる応急処置が大切で、軽症の場合はこれだけで回復が期待できます。
痛みや腫れが長引く場合には、鍼灸を取り入れることで回復がスムーズになるためオススメです。
今回はそんな打撲や捻挫について綴らせていただきました。
打撲と捻挫の違い
痛める部位や怪我の仕方に違いがあります。
どちらも痛みや腫れといった共通の症状がみられますが、痛みが強すぎる場合や、腫れが酷い場合には、靭帯断裂や骨折を伴っている可能性がありますので、整形外科の受診をご検討ください。
打撲
転倒など、身体の一部をぶつけて怪我をした状態です。
全身のあらゆる箇所で起こる可能性があり「打ち身」とも呼称されます。
皮膚や血管(皮下組織)と筋肉を痛めることで起こるので傷口を伴わない特徴があります。
傷口は見られないものの、血管が損傷すると内出血が起こり、腫れや発赤の原因にもなります。
腫れが酷い場合には、周囲の神経を圧迫して知覚異常や運動麻痺が現れるので注意が必要です。
軽い打撲は数日〜1週間程で改善しますが、損傷が深いと回復に数週間以上の時間を要します。
また、打撲を繰り返すと「しこり(瘢痕組織)」が残り、違和感や張り感が続くこともあります。
捻挫
関節に強い力が加わって「ひねる」ことで起こるケガです
足首の捻挫が代表的ですが、膝や手首、指などでも起こります。
関節を支える「靱帯(じんたい)」や関節周囲の筋肉や腱が損傷することで、関節の痛みや不安定感が生じます。
捻挫の程度は1〜3段階に分けられ、
- 1段階:靭帯が部分的に伸ばされた状態で、腫脹や押すと痛みを伴う
- 2段階:靭帯が部分断裂した状態で、腫脹や安静時の痛み、運動時の痛みを伴う
- 3段階:靭帯と関節包の完全断裂した状態で、強い痛みや腫れを伴う
軽い捻挫であれば数週間で回復しますが、靭帯を断裂してしまうと数ヶ月以上かかることもあります。
靭帯が完全に修復するまでは、きちんと固定して修復させる必要があり、怠ってしまうと関節のグラつきや不安定感に繋がってしまいため、テーピングやサポーターで患部を固定して癖にならないように予防することが大切です。
外傷時の対応
怪我をした直後はRICE(ライス)処置が原則です。
RICE(ライス)処置とは安静、冷却、圧迫、挙上の頭文字を取った処置方法で、スポーツ現場や整形外科でも共通して用いられる応急処置の基本になります。
Rest(安静)
痛みがある部分は動かさず、体重も加えないようにします。
無理に動かすと怪我をした周囲の血管や神経を傷つける恐れがあります。
患部が安定しない場合にはタオルや添え木などで固定することも効果的です。
Icing(冷却)
炎症を抑えるために患部を冷やし、腫れや内出血を抑えます。
しっかり冷やして、皮膚の感覚が乏しくなったら少し冷やすのを中断する、といった行為を何度か繰り返しおこないます。
冷却剤を直接肌に当て続けると凍傷になる可能性もあるので注意してください。
Compression(圧迫)
テーピングやサポーターで軽く圧迫します。
過剰な圧迫は血流障害や神経障害に繋がってしまうので、痺れや皮膚が変色した場合には少し緩めてください。
Elevation(挙上)
患部を心臓より高い位置に保持することで腫れを防ぎます。
鍼灸の効果
鍼灸には、血流改善や筋肉の緊張を緩和する効果があります。
損傷した部位周辺の血流を改善することは、腫れや内出血跡のスムーズな回復につながります。
また、患部を庇って硬くなった筋肉の緊張を緩めることで柔軟性を取り戻し、筋肉のバランスや関節可動域の改善も期待できます。
内出血跡や重怠さが続いている方、回復を少しでも早めたい方に鍼灸はオススメです。
外傷時には
転倒などによって痛めてしまったらまずはRICE処置をおこなってください。
RICE処置後も痛みや腫れが酷い場合には、早めに整形外科の受診をご検討ください。
また、回復が長引いている際には鍼灸もオススメです。
この記事の著者

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「白金のかかりつけ鍼灸師」を目指し、日々鍼灸に励んでおります。
鍼灸は多くの症状改善に効果が期待できる一方で、効果の期待出来ないものや病院での治療を優先する場合もあります。
当室では鍼灸適応を判別し、ご利用者様に最善の治療方法をご提案させていただきます。
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鍼灸師のコメント
ぶつけた箇所が触って熱い場合には、まだ炎症が続いています。
他の箇所と温度差が無くなるまではRICE(ライス)処置を継続してください。
炎症が落ち着いた際には、安静に併せた鍼灸も効果的です。