鍼灸マッサージの保険適用について
怪我や病気、加齢に伴う障害等により自力での通院(外出)困難な方の場合には、
健康保険を使用してご自宅で鍼灸やマッサージを受けることが可能です。
鍼灸とマッサージでは保険適用の要件が多少異なります。
今回は鍼灸とマッサージそれぞれの保険適用について綴らせていただきました。
マッサージの保険適応
- 骨折後なかなか動けない
- パーキンソン病やALSなどの難病
- 後遺症により麻痺が生じている
このような怪我や病気、加齢に伴う障害等により通院が困難な方が対象となります。
また、保険適用をおこなう際には自己判断では無く、医師の同意書が必ず必要になります。
健康保険を使用して定期的に「あん摩マッサージ指圧」を受けるには6ヶ月毎の文書による同意が必要になります。
施術部位&料金
施術部位は 、躰幹・左上肢・右上肢・左下肢・右下肢の計5つに分けられます。
医師の同意した部位がマッサージの対象となり、その部位数に応じて療養費が算出されます。
健康保険が1割負担の方で5部位(全身)施術の場合
1回約400円
※3割負担の方で1回約1300円になります。
施術の目的
様々な症状や状態の改善を目的に施術していきます。
主な改善効果
- 筋緊張や疼痛の緩和
- 関節可動域の維持や拡大
- 血液やリンパ液の循環改善
- 訪問スタッフとのコミュニケーションによる心理面でのプラス効果
などが代表的で、疲労回復や慰安は対象外になります。
鍼灸の保険適応
医療機関(医師)による適当な治療手段がなく、鍼灸を受けることに医師が同意している場合に保険適応になります。
そのため、同一傷病を病院と鍼灸院で並行して受けることはできません。
例:医師から処方された湿布も治療行為となり、鍼灸の保険適応は外れてしまいます。
鍼灸の保険適応疾患
- 神経痛
- リウマチ
- 四十肩
- 腰痛
- 頸腕症候群
- 頚椎捻挫後遺症
上記6つが鍼灸の保険適応疾患になります。
神経痛やリウマチに同一範疇して慢性疼痛が認められるケースもあります。
そのため、マッサージの保険適応範囲と鍼灸の保険適応範囲の両方に該当し、尚且つ医師が同意した場合に鍼灸とマッサージの保険適応を併用することができます。
施術料金
保険申請の手続きは全て鍼灸院でおこないます。
料金はご自宅まで来てもらうか鍼灸院に出向いて保険を使用するかで異なり、
自宅に来てもらうケースでは1回500円程です。
同意期間中(6ヶ月)であれば治療回数に制限はありません。
しかし、健康保険組合(保険者)によっては鍼灸を療養費と認めずに支払いを断るケースもあるため、保険を取り扱っていない鍼灸院が多く、普及しているとは言えない現状です。
そのため、まずは鍼灸院へのご相談をお勧めいたします。
鍼灸マッサージの保険適応をお考えの方に
怪我や病気により外出が困難な場合に、医師の同意を得ることで鍼灸やマッサージをご自宅で受けることが可能です。
しかし、鍼灸は保険適応の疾患が限られており、マッサージも「あん摩マッサージ指圧師」という国家資格を有した施術者でなければなりません。
そのため、主治医へ同意の相談をされると同時に鍼灸院やマッサージ施術者が国家資格を有しているかをご確認されることをお勧めいたします。
この記事の著者

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『白金のかかりつけ鍼灸院』を目指し、日々鍼灸臨床に励んでおります。
鍼灸治療は様々な症状の改善へ効果が期待できる一方、効果の期待出来ないものや病院での治療を優先した方が良いケースもございます。
当治療室では鍼灸適応を判別し、ご利用者様に最善の治療方法をご提案させていただきます。
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その他 | 全身倦怠感・更年期障害・脱毛症 |
アクセス
東京都港区白金3-9-16(マロン白金3A)
東京メトロ
白金高輪駅(4番出口)より 徒歩6分
白金台駅(2番出口)より 徒歩9分
都営バス
渋谷-新橋(赤羽橋)「四の橋」より徒歩3分
渋谷-田町「三光坂下」より徒歩3分
鍼灸師のコメント
健康保険を使用したマッサージは、
「あん摩マッサージ指圧師」という国家資格を有しているスタッフのみが施術可能になります。
そのため、整体院などの無資格店には依頼できませんのでご注意ください。