鍼治療の目的と特徴、刺入時の感覚について
鍼治療は血流や自律神経の働きを介して、身体のバランスを整える施術方法です。
肩こりや腰痛といった運動器の不調だけでなく、体調管理の一環として利用されることもあります。
医療機関での治療と併用されるケースも多く、身体への負担が比較的少ない療法です。
今回は、鍼治療の基本的な考え方や施術方法、刺入時の感覚についてご紹介いたします。
鍼治療とは
身体の特定の部位に鍼を用いて刺激を与える施術方法です。
刺激を与える部位は、古くから「経穴(ツボ)」と呼ばれてきました。
ツボとは長年の経験の中で、刺激を加えると身体の反応が現れやすいとされてきたポイントです。
近年の研究では、こうした刺激により血流や神経の反応に変化が起こることが示されています。
鍼施術の方法
鍼治療では、体調や体格に合わせて刺激量を調整します。
- 鍼を刺入して一定時間置く
- 鍼を上下・回旋させて刺激を調整する
- 低周波の電気刺激を併用する
刺激に敏感な方や小児の場合には、皮膚に接触させるだけの方法を用いることもあります。
使用する鍼
鍼灸で使用する鍼は注射針とは形状や用途が異なります。
鍼の太さと形状
一般的に使用される鍼の太さは約0.16mm程度で、髪の毛と同程度の細さです。
先端は丸みを帯びた形状になっており、筋繊維を押し分けるように進む構造になっています。

そのため、一般的に想像される注射針とは異なり、強い痛みを感じにくい特徴があります。
鍼の衛生面
現在の鍼灸施術では滅菌された使い捨て鍼を使用するのが一般的です。

施術ごとに新しい鍼を使用するため、衛生面に配慮した方法が取られています。
鍼を刺すときの感覚
痛みはほとんど感じませんが、体質や部位によってはチクっと感じることもあります。
細い筒を通して鍼を刺入する「管鍼法」が一般的で、皮膚への刺激を最小限に抑えることができます。
皮膚には多くの感覚受容器が分布しており、稀に痛点に触れることで一瞬の刺激を感じることはありますが、持続するような痛みではありません。
鍼特有の感覚「響き(得気)」
鍼を身体の深部へ進めると、「ズーン」とした重だるい感覚が生じることがあります。
これは「響き」と呼ばれる感覚で、筋肉や神経への刺激によって現れる反応と考えられています。
疲労や緊張の強い部位では、この感覚が出やすい傾向があります。
鍼治療の特徴
鍼の刺激には血流や神経の働きに影響を与える作用があります。
鍼を刺した周囲の筋肉(組織)が反応して、患部の血流が変化すると同時に、その刺激は神経を通って脊髄・脳へ伝わることで、神経や脳を含めた身体の調節機能にも変化が起こります。
これにより筋肉の緊張が和らぐ、自律神経の働きが整うなど、身体の状態に変化が現れます。
ただし、すべての症状に同様の作用が期待できるわけではないため、体調や症状に応じた施術が重要になります。
鍼治療をご検討中の方へ
鍼治療は身体のバランスを整える施術方法として、古くから用いられてきました。
医療機関での治療と併用されることも多く、体調管理の方法としてもおすすめです。
この記事の著者

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鍼灸師/港区白金で開業8年
安心してご相談いただける鍼灸院を目指し、日々施術に取り組んでおります。
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