首肩こりへの対処と鍼灸治療の考え方
日常生活の中で、多くの方が経験する不調の一つ「首肩こり」
首や肩こりの多くは、姿勢不良や疲労の蓄積によって現れます。
慢性的に繰り返す場合には、鍼灸で神経の圧迫を緩和することが回復の一助になります。
今回は首肩こりへの対処方法や鍼灸の考え方についてご紹介いたします。
首肩こりとは
首や肩の筋肉が過度に緊張した状態を指します。
頭を支える筋肉や姿勢を保つ筋肉が緊張し続けることで血流が悪化し、重だるさや痛みが現れます。
デスクワークや長時間のスマートフォン操作などにより起こりやすく、現代病の一つともいえます。
症状
主な症状は、首や肩の重だるさや痛みです。
首肩こりを放置すると慢性化しやすく、頭痛につながることで日常生活の質が低下することもあります。
首肩のこりが強くなると頭痛が現れる方は、頭痛が出る前の段階で首肩の緊張を和らげることで、頭痛の頻度軽減が期待できます。
原因
首肩こりの主な原因は、筋肉の血行不良です。
筋肉は、酸素や栄養が十分に行き届かなくなると、硬く緊張しやすい性質があります。
筋緊張が続くことで血流が滞り、筋肉内に疲労物質が溜まって、こりや痛みを感じやすくなります。
同じ姿勢で首肩がこる理由
重いものを持っていなくても肩がこることに、疑問を感じる方も少なくありません。
筋肉には、動かしながら使う「等張性収縮」と、同じ姿勢を保ち続ける「等尺性収縮」があります。
デスクワークや長時間のスマホ操作は「等尺性収縮」に該当し、ボーリング玉ほどの重さがある頭を支え続けている状態と同じです。
そのため、首や肩の筋肉には思っている以上に、大きな負担がかかっています。
治療方法
血行を改善し、筋緊張を緩めることが基本になります。
短時間でもこまめに肩や首を動かすこと、入浴で温めることは有効です。
長時間まとめて運動するよりも、数回に分けて行う方が循環改善には適しています。
鍼灸の効果
鍼灸には、筋肉の緊張を和らげ、血流を促進する作用があります。
慢性化している首肩こりでは、筋肉だけでなく神経の過敏状態が関与していることもあります。
鍼刺激により神経の興奮を穏やかにし、筋肉が過剰に緊張しにくい状態へ導くことが期待されます。
施術を検討する目安
- マッサージを受けてもすぐに戻ってしまう
- 頭痛を伴うことが増えてきた
- 慢性的に3ヶ月以上こりが続いている
このような場合に、鍼灸を検討する目安になります。
当室の考え方
首肩こりが慢性化している場合、筋肉の緊張だけでなく、神経の働きが関与していることもあります。
当室では、症状の出ている部位だけを見るのではなく、これまでの経過やお身体の状態を確認したうえで、鍼灸治療の適応を判断しています。
この記事の著者

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鍼灸は体の調整機能に働きかける療法ですが、
すべての症状に適しているわけではありません。
当室では、症状の背景や経過を確認したうえで鍼灸の適応を判断し、
その方にとって無理のない選択をご提案いたします。
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注意が必要な症状
左肩だけが異常に痛む場合や、安静にしていても常につらい場合には、狭心症や心筋梗塞などの心臓疾患(虚血性心疾患)が疑われます。
このような症状がみられる場合には、循環器内科の受診をご検討ください。