脚気への対処と鍼灸治療の考え方
ビタミンB1の欠乏によって起こる「脚気」
現在は食生活の改善により減少していますが、偏食や過度の飲酒によって発症することがあります。
ビタミン摂取はしているものの、身体症状が強く現れている際には鍼灸も有用です。
今回は脚気への対処方法と鍼灸の考え方についてご紹介いたします。
脚気とは
ビタミンB1の欠乏によって生じる全身性疾患です。
ビタミンB1は糖質代謝に関与し、エネルギー産生を助ける重要な栄養素です。
不足するとエネルギー代謝が円滑に進まず、神経や心筋などエネルギー需要の高い組織に影響が出ます。
症状
全身倦怠感や末梢神経症状が代表的です。
手足のしびれや感覚低下、筋力低下がみられることがあります。
重症例では心不全(脚気心)を引き起こすことがあり、緊急の医療対応が必要です。
原因
主な原因はビタミンB1の摂取不足や消費増加です。
偏食、極端な糖質中心の食事、慢性的な飲酒などが背景にあります。
まれに消化吸収障害が関与することもあります。
治療方法
ビタミンB1の補給が基本です。
軽症では経口補給、重症では注射や点滴による補給が行われます。
心不全症状がある場合は速やかな入院管理が必要です。
鍼灸の効果
鍼灸には自律神経や血流を整える作用があります。
慢性的な疲労感や末梢循環の不調がある場合に、鍼灸で全身状態を整えることは回復の一助となることがあります。
施術を検討する目安
医療機関で診断を受けてビタミン補給を開始しており、栄養状態は改善しているが、倦怠感や末梢の違和感が残る場合には、鍼灸を検討する目安になります。
当室の考え方
脚気は栄養欠乏による疾患であり、ビタミン補給が最優先です。
当室では、回復期の体調安定を補助する目的に鍼灸を行なっています。
この記事の著者

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鍼灸は体の調整機能に働きかける療法ですが、
すべての症状に適しているわけではありません。
当室では、症状の背景や経過を確認したうえで鍼灸の適応を判断し、
その方にとって無理のない選択をご提案いたします。
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別名:江戸患い
江戸時代には白米食を好む方に体調の悪化が多くみられ「江戸患い」とも呼ばれていました。
これは玄米胚芽部に多く含まれるビタミンB1が精米時に取り除かれることで起こっていたのですが、主菜や副菜を食べられるようになり自然に発症数も激減しました。