関節リウマチ(RA)への対処と鍼灸治療の効果
関節に腫れや痛みを引き起こす「関節リウマチ」
関節リウマチは進行性の病気で、早期発見と治療によって関節破壊を抑えることが重要です。
薬物療法が中心となり、鍼灸を併用することも疼痛緩和や関節機能維持の一助になります。
今回は関節リウマチへの対処方法と鍼灸の効果についてご紹介いたします。
関節リウマチとは
関節滑膜に慢性的な炎症と増殖が生じる全身性の自己免疫疾患です。
関節滑膜は関節の動きを滑らかにし、関節軟骨へ栄養を供給する役割を担っています。
この滑膜に炎症が起こることで、関節の痛みや腫れ、動かしにくさといった症状が現れます。
血液検査(リウマトイド因子・抗CCP抗体)、炎症反応、症状の持続期間などを総合的に評価して診断されるため、専門医による管理が行われます。
症状
関節のこわばり、腫れや痛みが主な症状です。
指の第二関節(PIP関節)や親指の付け根(MP関節)に症状が出やすい傾向があります。
「朝のこわばり」が特徴的で、起床後しばらく指が動かしにくいと感じる方も少なくありません。
温めたり動かすことで軽減する場合もありますが、炎症が持続すると関節破壊や変形が進行し、痛みや機能障害が強くなります。
※類似疾患に変形性関節症(OA)がありますが、OAは第一関節(DIP関節)に多い点が異なります。
原因
明確な原因は特定されていません。
遺伝的要因やストレスなど、複数の因子が関与すると考えられています。
治療方法
薬物療法とリハビリテーションが中心です。
炎症反応(CRP)や関節破壊の指標(MMP-3)を参考にしながら、抗リウマチ薬やステロイド薬を用いて活動性を抑制します。
リハビリテーションでは、関節機能の維持・改善を目的として、運動療法や温熱療法が行われます。
また、痛みやこわばりの軽減には鍼灸もおすすめです。
鍼灸の効果
鍼灸には血流改善による保温効果、筋肉の緊張緩和、自律神経の調整といった作用があります。
関節リウマチは、末梢循環の悪化や筋肉の緊張が、痛みや動かしづらさに影響するため、これら関節の状態を整えることは症状の緩和につながります。
迷走神経を介した自律神経反射により、炎症反応の調整が示唆されている研究もあります。
鍼灸を薬物療法と併用した群で、痛みや機能面の改善が認められた報告もあり、症状が比較的安定している時期の補助療法として鍼灸を検討する意義があると考えられます。
施術を検討する目安
医療機関でリウマチの診断・治療を継続しているうえで、
- 関節の痛みやこわばりが続いている
- 筋肉の緊張や疲労感が気になる
- リハビリと併せたケアを検討している
このような場合には、鍼灸を検討する目安となります。
鍼灸を受ける際の注意点
鍼灸は比較的安全性の高い施術とされていますが、お身体に鍼を用いる以上、内出血やだるさなどの反応がみられることがあります。
副反応については『鍼灸の副反応(内出血やだるさ)について』もあわせてご確認ください。
こうした特徴を踏まえたうえで、症状や体調に応じて施術を検討していくことが大切になります。
当室の考え方
関節リウマチは、炎症反応や関節破壊の指標を確認しながら、治療を継続していく必要があります。
そのため当室では、必要に応じて医療機関の受診をお願いしています。
一方で、治療を続けていても、痛みやこわばりが残っている方も少なくありません。
私はそのような不調を「仕方ない」と諦めてほしくありません。
鍼灸は万能ではありませんが、筋肉の緊張や痛みなど、身体に生じているさまざまな不調に対してアプローチすることができます。
だからこそ当室では、お身体全体を丁寧にみつめ、検査結果だけではわからない、一人ひとりの「つらさ」に向き合うことを何より大切にしています。
この記事の著者

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鍼灸師/港区白金で開業8年
安心してご相談いただける鍼灸院を目指し、日々施術に取り組んでおります。
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