「鍼」と「お灸」の違いと特徴
鍼灸では「鍼(はり)」と「お灸(きゅう)」の両方が用いられることがあります。
どちらも体に刺激を与える方法ですが、刺激の種類や体への作用の現れ方に違いがあります。
施術の目的や体の状態によって、併用する場合もあれば、どちらか一方のみを行う場合もあります。
今回は鍼とお灸の特徴についてご紹介いたします。
そもそも鍼灸とは
鍼灸は鍼やお灸を用いて体に刺激を与える施術方法の一つです。
刺激を加える場所には「経穴(ツボ)」と呼ばれるポイントが用いられることがあり、体の状態を確認しながら施術が行われます。
鍼とお灸はどちらも体への刺激という点では共通していますが、刺激の方法や体への作用の現れ方には違いがあります。
鍼(はり)の特徴
細い鍼を使用して体の組織に刺激を与える方法です。
使用される鍼は非常に細く、一般的には使い捨ての滅菌された鍼が使用されます。
鍼の長さや太さにはさまざまな種類があり、施術部位や体の状態に合わせて使い分けられます。
鍼は皮膚や筋肉などの組織に直接刺激を与えることができるため、局所的な緊張が続いている筋肉などに対して用いられることがあります。
鍼による体への反応
鍼刺激によって局所の血流や筋肉の緊張状態が変化することがあると考えられています。
その結果として筋肉の緊張が緩和したり、体の違和感が変化する場合があります。
また、施術内容によっては鍼に微弱な電気を流す「電気鍼」を用いる場合もあります。
お灸(きゅう)の特徴
お灸は艾(もぐさ)を燃焼させて、温熱刺激を体に伝える施術方法です。
艾はヨモギの葉を乾燥させて作られる素材で、古くから用いられてきました。
現在では皮膚に直接火傷を作る方法ではなく、皮膚に直接触れない方法(間接灸)が用いられることが多く、温める刺激として使用されることが一般的です。
温熱刺激により体が温まり、血流の変化や筋肉の緊張の変化が起こることがあります。
※建物の設備や安全管理の関係で、お灸を行っていない鍼灸院もあります。
お灸による体への反応
温熱刺激によって皮膚や筋肉が温められることで、局所の血流が変化することがあります。
冷えを感じやすい部位や、筋肉の緊張が続いている部位に対して用いられる場合があります。
鍼とお灸の使い分け
体の状態や症状によって、鍼とお灸のどちらが適しているかは異なります。
例えば、筋肉の緊張が強い場合には鍼が用いられることがあり、冷えや血流の変化を目的としてお灸が用いられることもあります。
また、両方を組み合わせて施術を行う場合もあります。
ただし、出血傾向がある方や免疫抑制状態の方など、体の状態によって施術方法に配慮が必要な場合もあります。
そのため施術前には体の状態を確認しながら施術方法を検討することが大切です。
当室の考え方
当室では、症状や体の状態を確認したうえで施術方法を選択しています。
鍼とお灸のどちらかを固定して使用するのではなく、体の状態や生活環境を踏まえて施術内容を組み立てています。
鍼灸は体の回復過程を整える補助的な手段として、無理のない範囲で取り入れることが大切だと考えています。
この記事の著者

-
鍼灸は体の調整機能に働きかける療法ですが、
すべての症状に適しているわけではありません。
当室では、症状の背景や経過を確認したうえで鍼灸の適応を判断し、
その方にとって無理のない選択をご提案いたします。
この著者の最新記事一覧
鍼灸適応疾患以外に関する記事2026年3月9日病院と鍼灸は併用できるのか
鍼灸適応疾患以外に関する記事2026年3月8日どのような人が鍼灸を受けるのか
婦人科系2026年3月1日月経前症候群(PMS)への対処と鍼灸治療の考え方
運動器系2026年2月10日捻挫への対処と鍼灸治療の考え方
当室で施術対象の症状・疾患に関する記事
アクセス
東京都港区白金3-9-16 マロン白金3A
東京メトロ
白金高輪駅(4番出口)より 徒歩6分
白金台駅(2番出口)より 徒歩9分
都営バス
渋谷-新橋(赤羽橋)「四の橋」より徒歩3分
渋谷-田町「三光坂下」より徒歩3分



