逆流性食道炎(胃食道逆流症)への対処と鍼灸治療の効果
胃の内容物が食道に逆流する「逆流性食道炎」
逆流性食道炎は薬物療法や生活習慣を見直してQOL(生活の質)を高めることが大切です。
また、生活習慣の見直しに併せて鍼灸を行うことで改善や重症化の予防になります。
今回はそんな逆流性食道炎について綴らせていただきました。
逆流性食道炎(胃食道逆流症)とは
胃液や食物が胃から食道へ逆流することで食道の粘膜に炎症が起きる病気です。
食べ物の消化や、食べ物についた雑菌類を退治するために胃液はとても強い酸性を示しているため、胃の入り口に繋がっている食道に逆流してしまうと食道の粘膜を壊してしまいます。
逆流性食道炎の症状である「みぞおち付近の痛み」を「胃もたれ」と思い込み市販の胃腸薬で済ませる方も多く、放置してしまうと潰瘍や食道癌する恐れもあるので、症状が長引く場合には自己判断ではなく消化器内科の受診が大切になります。
逆流性食道炎と胃食道逆流症の違いは、胃食道逆流症は胃の内容物が逆流して起こる病気の総称のため、逆流性食道炎は胃食道逆流症の1つに該当するといった認識になります。
そもそも食道とは
喉の奥から胃の入り口を繋ぐ25cm程の管です。
食道の上と下には括約筋という筋肉の蓋があり、胃からの逆流を防ぐ働きもあります。
食道は膨らんでは縮むという運動(蠕動運動)をすることで食べ物を胃に運んでいるのですが、胃とは異なり胃酸には耐えられません。
そのため胃液や胃酸に浸った食べ物が食道に逆流すると、食道の粘膜に炎症が起こり食道の機能が低下することで、さらに逆流が起こりやすくなる悪循環に陥ります。
症状
胸焼けが代表的な症状です。
みぞおち付近(心窩部)から胸にかけての痛み、焼けつくような不快感、胃液の逆流による喉の違和感などの症状があります。
痛みに伴う背中や肩こりが気になる場合もあり、症状は食後や就寝時に強く現れる傾向がみられます。
原因
胃の内容物が食道に逆流することがで起こります。
加齢による「食道の括約筋(かつやくきん)のゆるみ」、ストレスや食生活の乱れによる「胃液の分泌量増加」、食べ過ぎや肥満による「胃の圧力上昇」が逆流する主な要因です。
肥満は皮下脂肪ではなく内臓脂肪が厚くなることで胃を圧迫して起こるため、妊娠中や姿勢不良などの胃を圧迫しやすい状態は逆流性食道炎になる可能性が高まります。
治療方法
薬物療法と生活習慣の見直しが中心になります。
逆流性食道炎は治りやすい反面、再発しやすい病気のため、症状を改善してQOLを高めることを目的に取り組むことが大切です。
初期の逆流性食道炎では鍼灸を併用することで改善や重症化の予防に効果が期待できます。
薬物療法
胃酸を弱める薬、胃や食道の蠕動運動を高める薬、食道粘膜を保護する薬が主に処方されます。
代表的な薬に「プロトンポンプ阻害薬(PPI)」という胃酸の分泌を抑える薬があり、数週間の服用で症状が改善するか診断と治療を同時におこなう場合もあります。
ドラックストアなどで購入が可能な市販薬は、一時的に症状を抑えるもので完全に治すことを目的としていませんので、必ず医師の処方したものを服用する必要があります。
生活習慣の見直し
- 胃液分泌が増えて逆流が起こりやすくなる食後2.3時間は横になるのを控える
- 胃の構造的に逆流し難い「左を下にした横向き(側臥位)」で寝る
- 刺激物を減らして良く噛むみ、消化を助けて胃液の必要量を減らる
といったことが効果的になります。
また、ストレスや食生活の乱れによって起こる逆流性食道炎には鍼灸もオススメです。
鍼灸の効果
鍼灸にはストレスを緩和して自律神経を整える作用があります。
過度なストレスは食道粘膜の感受性を高くして、香辛料や塩分が濃い物を欲してしまう循環を生じるため、食生活が乱れやすい方には鍼灸刺激によるストレス緩和が効果的になります。
また、胃を正常に動かすためには血流を良くすることが肝心なのですが、内臓をコントロールする働きのある自律神経を整えることで、胃の働きを整えることにもつながります。
『自律神経の詳細はこちら』
ストレスや生活習慣の乱れによる逆流性食道炎にお悩みの方は鍼灸を是非ご検討ください。
みぞおちに不快感を感じたら
逆流性食道炎は生活習慣の見直しや適切な薬物治療で改善が期待できます。
ストレスや食生活の乱れによって「逆流性食道炎にお悩みの方」や「逆流性食道炎を繰り返してしまう方」は鍼灸の併用をオススメします。
この記事の著者

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「白金のかかりつけ鍼灸師」を目指し、日々鍼灸に励んでおります。
鍼灸は多くの症状改善に効果が期待できる一方で、効果の期待出来ないものや病院での治療を優先する場合もあります。
当室では鍼灸適応を判別し、ご利用者様に最善の治療方法をご提案させていただきます。
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