慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)への対処と鍼灸治療の効果
会陰部や骨盤周囲に不快感が現れる「慢性前立腺炎」
慢性前立腺炎の多くは原因不明で、骨盤内の血流悪化が要因の1つだと考えられています。
そのため原因不明の場合には、骨盤内の血流を整えることに優れた鍼灸がオススメです。
今回はそんな慢性前立腺炎について綴らせていただきました。
慢性前立腺炎とは
前立腺という男性臓器に炎症が続く病気です。
会陰部だけでなく、骨盤周囲の痛みを引き起こすため「慢性骨盤痛症候群」とも呼ばれています。
一般的に前立腺炎は「急性前立腺炎」と3か月以上続く「慢性前立腺炎」に大きく分けられます。
急性前立腺炎は主に細菌感染が原因で起こりますが、慢性前立腺炎の多くは原因が特定されていません。
若い世代から中高年まで幅広くみられる病気で、下腹部の痛みは結石や癌でも起こり得るのため、きちんと原因を特定することが大切になります。
そもそも前立腺とは
前立腺は男性生殖器の一部で、膀胱の下で尿道を取り囲むように存在し、前立腺液を分泌しています。
前立腺液は精液の一部で、精子の保護や栄養、運動機能を助けるといった働きを持ちます。
前立腺の病気は「前立腺肥大症」など、中高年に発症しやすいイメージがありますが、前立腺炎は若い方でも発症します。
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症状
会陰部や骨盤周囲の痛み・不快感が主な症状です。
排尿や射精障害が現れることもあり、細菌感染が原因の場合には寒気や発熱を伴います。
症状は軽い場合もあれば日常生活に支障が出るケースもあり、症状の強さには波もみられます。
原因
全体の1割程は細菌感染で起こりますが、多くは原因不明です。
長時間座ることで骨盤内の血流が悪化して起こる、ストレスによって筋肉が硬くなり神経が過敏になるなど、さまざまな要因が重なって発症するとも考えられています。
治療方法
薬物療法と生活習慣の見直しが中心です。
薬物療法では、炎症や痛みを軽減する消炎鎮痛薬、尿の通りを良くするα遮断薬、細菌感染が疑われる際には抗菌薬といった薬を服用していきます。
細菌感染が原因の場合や炎症反応が強いケースの慢性前立腺炎では薬物療法がとても有効になります。
生活習慣の見直しでは「長時間のデスクワーク」や「冷え対策」など、骨盤内の血液循環を悪化させない工夫が大切です。
また、生活習慣の見直しで改善がみられない方には鍼灸をオススメします。
鍼灸の効果
鍼灸は骨盤内の血液循環や神経の働きを整えることに優れています。
細菌感染がみられないケースや原因が不明な場合に、「骨盤内の血流悪化」や「骨盤周囲を走っている神経(陰部神経)が過敏になっている」ことが多く、これらを整えることが大切です。
鍼灸刺激にはストレスを緩和する働きもあるため、会陰部や骨盤周囲の過敏になった状態を回復して不快感を軽減する効果も期待できます。
実際に原因がわからない慢性前立腺炎の方に鍼灸を施した結果、痛みや不快感が改善した旨の報告もあり、当室にお越しの方にも「変化がみられた」とお喜びの声をいただくことが多くあります。
原因がわからない、良くなったり悪化したりを繰り返す、という方は是非鍼灸をご検討ください。
会陰部に不快感がある時は
会陰部の痛みや骨盤周囲の重怠さが続く場合には「慢性前立腺炎」の可能性が考えられます。
下腹部の症状はさまざまな病気で起こり得るため、まずは泌尿器科の受診をご検討ください。
原因不明の方、症状が良くなったり悪くなったりを繰り返す方には鍼灸をオススメします。
この記事の著者

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「白金のかかりつけ鍼灸師」を目指し、日々鍼灸に励んでおります。
鍼灸は多くの症状改善に効果が期待できる一方で、効果の期待出来ないものや病院での治療を優先する場合もあります。
当室では鍼灸適応を判別し、ご利用者様に最善の治療方法をご提案させていただきます。
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