インピンジメント症候群への対処と鍼灸治療の効果
肩を水平に上げていくと一定の角度で痛みが現れる「インピンジメント症候群」
インピンジメント症候群は筋力の低下や使い過ぎによる炎症で痛みが現れます。
安静が大切で、早期回復には鍼灸での筋緊張緩和や血流改善も効果的です。
今回はそんなインピンジメント症候群について綴らせていただきました。
インピンジメント症候群とは?
肩の「骨」と「筋肉(腱)」が干渉することで炎症が生じた状態です。
肩の関節は4つの大きい筋肉(ローテーターカフ)で肩甲骨に腕を固定することで、腕を上下左右さまざまな方向に動かすことを可能にしています。
関節の可動域が広く多様な動きができる反面、筋力の低下や使い過ぎてしまうと、肩の骨と筋肉(腱)が干渉しやすくなります。
肩の筋肉のなかでも「棘上筋(きょくじょうきん)」という筋肉は構造上の問題で痛めやすく、棘上筋の働きである「腕を横に上げる動き(外転)」の際に痛みが現れます。
「肩甲骨」と「腕の骨」間で筋肉の挟み込み(インピンジメント)が進行すると、筋肉の損傷や断裂(腱板損傷)につながため、早めのケアが大切になります。
症状
腕を横に上げていく途中の痛みが主な症状です。
痛めた筋肉や組織によって痛みの箇所や程度は異なりますが、棘上筋を痛めてしまうケースが多いので、腕を水平に上げる途中(特に60〜120度)で痛みが現れます。
痛みは一定の角度で現れますが、そこを更に通過すると痛まなくなる特徴がみられます。
そのため、全方向の可動域制限や痛みが現れる「五十肩」とは若干症状が異なります。
「五十肩に関する詳細はこちら」
原因
肩の筋肉の使い過ぎや筋力低下が主な原因です。
腕を水平にした際に「肩の骨」と「腕の骨」の隙間が狭まりやすく、棘上筋は筋肉(筋腹)に比べて腕への付着部(腱)が長くて血行が悪い、などの理由から加齢による変性や腱鞘炎になりやすい特徴があります。
棘上筋は腕を上げる動作時に働く筋肉なので、棚の上の物を取る、洗濯物を干すといった日常動作が痛みの原因になることもあります。
治療方法
保存療法が中心で、炎症が強い場合には抗炎症剤などの薬物療法が行われます。
腱板断裂や骨棘(こつきょく)という骨のトゲが原因になっている場合には、外科的療法が検討されるケースも稀にあります。
筋肉の繊維が断裂していない場合には鍼灸も適応になり、早期回復の手助けになるのでオススメです。
鍼灸の効果
鍼灸には筋肉の緊張を緩和して痛みを軽減する効果があります。
過度に緊張した筋肉は肩関節全体を硬くしてしまい、関節の可動域が悪くなるだけでなく、血行に乏しい棘上筋の腱部分への血流悪化に拍車をかけます。
筋肉の緊張や血流の悪化は神経を過敏にさせて、少しの刺激でも強い痛みを感じるようになるので、鍼灸で筋肉の緊張や血流を改善することは、痛みの緩和や早期回復につながります。
そのため、早期回復をご希望の方は是非鍼灸をご検討ください。
肩に痛みを感じたら
肩を水平に上げた際に痛みが現れる場合には「インピンジメント症候群」が疑われます。
インピンジメント症候群は骨棘などの原因でも起こるのでまずは整形外科の受診をご検討ください。
保存療法中の方や早期回復をご希望の際には鍼灸もオススメです。
この記事の著者

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「白金のかかりつけ鍼灸師」を目指し、日々鍼灸に励んでおります。
鍼灸は多くの症状改善に効果が期待できる一方で、効果の期待出来ないものや病院での治療を優先する場合もあります。
当室では鍼灸適応を判別し、ご利用者様に最善の治療方法をご提案させていただきます。
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