病院と鍼灸は併用できるのか

鍼灸を検討されている方の中には、病院で治療を受けながら鍼灸を受けてもよいのか疑問に感じる方も少なくありません。

結論から申し上げると、多くの場合は医療機関での治療と鍼灸施術を併用することが可能です

ただし、症状の状態や治療内容によっては注意が必要な場合もあります。

今回は、医療機関と鍼灸の併用について考え方をご紹介いたします。

医療機関での診察を優先するケース

鍼灸を全身を整えることで症状の緩和を目指す療法のため、発熱や炎症が強い場合には医療機関での対応が優先になります。

急な痛みや激しい症状が現れた場合には、まず医療機関での診察を受けることが大切です

  • 強い痛みや腫れがある
  • しびれや脱力がある
  • 外傷や発熱を伴う

このような場合には、骨折や炎症、神経障害などの可能性を確認する必要があります。

医療機関ではレントゲンやMRIなどの画像検査や血液検査を行い、原因を確認することができます。

そのため原因がはっきりしない症状がある場合には、まず医療機関での診察を受けることが重要です。

鍼灸が併用されることの多いケース

疾患そのものの治療は医療機関で行い、付随する症状の緩和を目的として鍼灸が併用されるケースは少なくありません

  • 特定の疾患に付随した痛みやしびれ
  • 薬の影響により末梢の循環が低下している状態

このような場合に、症状の緩和を目的として鍼灸が利用されることがあります。

また、医療機関で大きな異常が見つからない場合や保存療法で経過をみている場合にも、鍼灸が補助的な手段として用いられることがあります。

筋肉の緊張や自律神経の働きが関係していると考えられる不調では、全身の状態を整える目的で鍼灸施術が行われることがあります。

併用する際の注意点

医療機関の治療と鍼灸を併用する際は、現在受けている治療内容を把握しておくことが大切です

服薬や治療内容によっては、刺激量や施術方法を調整する必要がある場合があります。

例えば、特定の疾患の治療中で免疫力が低下している場合や、免疫抑制剤を服用している場合には感染リスクを考慮する必要があります。

このようなケースでは、医師の判断により鍼ではなくマッサージなどの手技で施術を行うよう指示を受けることもあります。

また、手術後や急性炎症が強い場合など、状態によっては鍼灸施術を控えた方がよいケースもあります。

そのため、医療機関での診断や治療状況を確認しながら、無理のない範囲で施術を検討することが大切です。

当室の考え方

当室では、疾患そのものの治療は医療機関で行い、その疾患に付随する症状への対処として鍼灸を行うことを基本方針にしています。

また、医療機関での診断や治療方針を妨げない範囲で鍼灸施術を行うことを大切にしています

鍼灸は医療の代替ではなく、体の回復過程を整える補助的な手段として取り入れることが重要だと考えています。

この記事の著者

中島 裕(Nakajima Yutaka)
中島 裕(Nakajima Yutaka)
鍼灸は体の調整機能に働きかける療法ですが、
すべての症状に適しているわけではありません。

当室では、症状の背景や経過を確認したうえで鍼灸の適応を判断し、
その方にとって無理のない選択をご提案いたします。

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