片側顔面痙攣(へんそくがんめんけいれん)への対処と鍼灸治療の考え方

目の周囲が無意識にピクピクと動く「片側顔面痙攣(へんそくがんめんけいれん)」

顔面神経が血管に圧迫されることで起こり、症状の程度によって対処方法が異なります。

画像検査を含めた医療機関での評価が大切で、状態に応じて鍼灸が有用なケースもあります

今回は片側顔面痙攣への対処方法と鍼灸の考え方についてご紹介いたします。

片側顔面痙攣とは

自分の意思とは無関係に、顔の片側の筋肉が反復して収縮する疾患です

生命に直接関わることは多くありませんが、日常生活や対人関係に影響を及ぼし、精神的負担が大きい疾患です。

類似する疾患に「眼瞼痙攣」がありますが、眼瞼痙攣はまぶたの開閉異常を主体とするもので、病態は異なります。

『眼瞼痙攣についてはこちらの記事で詳しく解説しています』

症状

主な症状は目の周囲の不随意収縮(ピクつき)です

進行すると頬や口元、顎へと広がることがあります。

顔面の感覚障害や味覚障害は通常みられませんが、耳鳴りを伴うことがあります。

疲労やストレスで悪化しやすい傾向があり、安静や睡眠で軽減することもあります。

原因

顔面神経が血管によって圧迫されることが主な原因とされています

脳幹部付近で、顔面神経に動脈(後下小脳動脈や椎骨動脈など)が接触することで異常な電気信号が生じて、筋収縮が起こると考えられています。

稀に腫瘍や血管奇形などが原因となる二次性の場合もあるため、MRIなどの画像診断による評価が重要です。

治療方法

ボツリヌス療法が第一選択とされています

ボツリヌス療法は、痙攣している筋肉にボツリヌス毒素を注射することで、筋収縮を抑制する方法です。

効果は数ヶ月持続しますが、対症療法のため時間の経過と共に効果は低下していきます。

根本治療としては、血管と神経の接触を解除する外科的治療(微小血管減圧術)があり、高い有効率が報告されていますが、手術である以上リスクも伴います。

薬物療法が行われる場合もありますが、確立された特効薬はありません。

鍼灸の効果

鍼灸には、自律神経の調整や筋緊張を緩和する作用があります

血管そのものの圧迫を解除する治療ではありませんが、ストレスや睡眠不足が症状に影響している場合には、症状の波を緩和できる可能性があります。

常時持続している重症例では大きな変化が乏しい場合もありますが、睡眠不足やストレス過多で症状が現れる「片側顔面痙攣の初期(軽度)」の場合には効果的なケースもあります。

施術を検討する目安

医療機関で重大な疾患による原因が否定されていることを確認した後、

  • まずは保存的に様子をみたい
  • 疲労やストレスで症状の増減がある

このような場合には、鍼灸を検討する目安になります。

当室の考え方

片側顔面痙攣は、基本的に神経と血管の物理的接触が関与する疾患です。

当室では、まず医療機関での評価を前提として、ストレスや自律神経の影響が強い場合に、症状の揺らぎを整える役割として鍼灸を行なっています。

この記事の著者

中島 裕(Nakajima Yutaka)
中島 裕(Nakajima Yutaka)
鍼灸は体の調整機能に働きかける療法ですが、
すべての症状に適しているわけではありません。

当室では、症状の背景や経過を確認したうえで鍼灸の適応を判断し、
その方にとって無理のない選択をご提案いたします。

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指定難病 パーキンソン病(PD)全身性強皮症(SSc)

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鍼灸:8,000円〜(税込)
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